梅雨明けの一報を聞かないうちに、午後の夕立が定番化してきている今日この頃。
雷雲の行方を知るのに便利なのが、気象庁の「高解像度降水ナウキャスト」。先日、これで雨の分布をチェックしていたのだが、妙なことに気がついた。
左上のメニューから「洪水警報の危険度分布」という情報を見られるのだが、川がないと思っていた市境地区に川が流れている! しかも、小金井市に入ったところは洪水の危険度が「注意」になっているではないか!
(上記画像は気象庁のサイトから抜粋したものに筆者が赤丸を追記)
地図が正確ならば、市境バス停(赤丸の中心)の真下を「入間川」が流れていることになる。
しかし、付近を幾度となく通っているが、川などありそうな雰囲気ではない。
入間川について調べてみると、水源は調布市深大寺東町8丁目(旧諏訪久保地区、東八道路と三鷹通りの交差点南西)だそうで、記念碑もあるという。諏訪「久保」というからには窪地だと思われるが、水源と言われば合点がいく。
ここから少し北西へ行くと武蔵境通りに面して浄水場がある。さらに北西へ行くと、武蔵境通りと山中通りの交差点、スターバックスの裏手が窪地(このへんで珍しい、洪水時の浸水被害予想地)になっている。地下に水が流れている気配がある。
ところが冒頭の画像を見ると、入間川の流路はこれより西、東八道路とかえで通りの交差するあたり(グルメシティ神代店付近)を通っていることになっている。話が合わないのである。
自然にできた地下水脈なのか、かつて地表にあった川を埋めたものなのかも分からないが、洪水の危険性を今もウォッチしていて、しかも「今日はちょっと注意してください」という情報も出るくらいだから、そこには確かに今も水が流れているのだろう。
しかし、そもそも川が見えないのに、何に注意すればいいのか?
そこで、「洪水に注意」から連想して「小金井市浸水予想区域図」を見てみると、市境バス停の北西、都営住宅の北側あたりが緑色(浸水の危険性が5段階の3)となっている。
ここから北西へたどっていくと、栗山公園、農工大、蛇の目ミシン跡地、小金井郵便局と、ほぼ一直線上に緑色のメッシュが点在している。冒頭の画像の「川」の流域と一致する。
市境から南東側(三鷹市域)にも同様に「危険地帯」が連なっているようなのだが、なぜか「三鷹市浸水ハザードマップ」では一律「危険なし」となっている。
ここまできたら「調布市洪水ハザードマップ」も見てみよう。するとこちらは一目瞭然。諏訪久保地区で流路(洪水危険地帯)が二手に分かれ、水源へ向かう流れと、北西のグルメシティ方面へ向かう流れがある。
後者の流れは三鷹二小付近を経由して井口4丁目(ゴルフ練習場跡付近)、そして市境バス停へとつながっていくのだろう。
現地をつぶさに観察すると、マンホールの一つも見つかるのだろうか? 今度、気を付けて見てみようと思う。