メガネ調整の達人「オプティック レインボー」

地理的に全く三鷹市境でないネタだが、俺ルールで記事にしてしまう。

人生のほとんどをメガネと共に過ごしている筆者だが、市境に引っ越してきてからの数年間はメガネに恵まれない日々だった。

生まれてこのかた、メガネといえば実家近くの行きつけのメガネ店でしか購入してこなかった。実家が転居してからもメガネだけはわざわざその店に買いにいっていた。別に有名でも何でもない店だが、不思議とここで買ったメガネはハズレがなかった。

しかし三鷹市民となって数年後、愛用のメガネが信じられない壊れ方をした。

メガネがないと生活できないので、翌日、吉祥寺の某量販店で適当なメガネを購入したのだが、どうにも顔にフィットしない。
「合わないんですけど」と2回ほど店に持ち込んだが、そのたびにメガネのツルを曲げたり戻したり。私の顔に合わせてメガネの形状を変化させ、数回の調整後にその変化が収束することを期待していたのだが、実際には1回目の調整と2回目の調整は真逆で、全く方向性が感じられなかった。

結局は諦めてそのメガネを着用していたが、少しのことでズレるので、常に不快感があった。

2年ほど堪えただろうか。そのメガネは突然壊れた。

技術のない量販店はこりごりだ。同じ轍は踏むまいと、ネットでメガネ店を探したところ、西荻窪に「こだわりの店」を発見した。視力検査とメガネのフィッティングに力を入れているという。

予備用のメガネで当座をしのぎ、数日後、視力検査の予約をしてその店を訪れた。タイトルにある「オプティック レインボー」である。偏屈親父という感じでもないが、余計なことは話さない店主が出迎えてくれた。店内にはビートルズが流れていただろうか。

視力検査は長時間に及んだ。その結果、軽い斜視があるのではないかとの結論になり、レンズは特別のものになった。視力検査なら小学生のころから何度となく受けているが、そのような指摘は初めてだった。

小さな店だから、フレームの種類はそこまで多くない。「責任を持ってフィッティングする」という理由から、他店で購入したフレームの調整はしてもらえない。デザイン重視の人にはそこが物足りないかもしれないが、ファッションに興味のない筆者にとってはそれは特に問題ではない。

レンズの完成を待って再訪し、待望のフィッティング。これも30分ぐらいかかっただろうか。
ようやく渡されたメガネは、確かに顔にフィットした。大体、メガネというものは顔に装着した瞬間からレンズの重みでずり落ちてきて、レンズの中心よりやや上方を通して外界を見るものだと思っていたが、そのずり落ちがなく、一度かけると外すまで位置がキープされる。

そして、念入りな視力検査の甲斐があり、見え方も文句なしだ。
人間ドックなどで視力検査すると、大体1.2~1.5の視力が出る。普通、ここまで遠くの見えるレンズを選ぶと逆に見えすぎて疲れるものだが、その疲れもない。運転免許更新用の予備メガネの出番は全くなくなった。

そして今日。購入から数年を経て、鼻当ての部分が劣化してきたので交換をお願いに店を再訪した。予想どおり、時間経過でフレームが若干曲がっているというので、再度フィッティングをすることになった。

部品交換を行ったので多少の費用はかかると思っていたのだが、「交換は初めてですよね?」ということで無料となり、逆に開店10周年の粗品をいただいた。別に「この店で買いました」と告げて修理をお願いしたわけではないのだが、購入時期を覚えていてくれたようだ。

かような次第で、今日は大変お世話になったので、逆に迷惑かもしれないが勝手に宣伝させていただいた。

メガネのフィッティングはあまり注目されないが、メガネ屋の技術が最も問われるところではないかと思う。その技術レベルを客観的に示す指標がほとんどないのが困りものだが、全国何千万人かのメガネユーザーの方々、快適なメガネ生活のために、どうにかして「技術のあるメガネ店」を見つけ出してほしい。

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